スペル・ブレイク・トリガー！

『スペル・ブレイク・トリガー！』は、秋田禎信のライトノベル。イラストはすまき俊悟。2003年に『月刊ドラゴンマガジン』で短期連載。富士見ファンタジア文庫『突撃アンソロジー小説創るぜ！』に収録。

概要[編集]

富士見ファンタジア文庫通巻1000巻目を記念した企画小説。『ドラゴンマガジン』読者から募集した物語の「設定」を基にして秋田禎信が書き起こした。原題は『女神の勇者』（P.N.天明成）

舞台はいつしか「男」が消え去り「女」しかいなくなった世界。王より賜った使命を持って大陸を旅する少女リューラ・ミューレストと、50年前に悪魔と共に封印され現在に復活した「伝説の勇者」ことダメ男カイ・ローレンスの冒険。

リューラ・ミューレスト: 16歳。王から直々に「勇者復活」の勅命を賜り、封印の地を求めて大陸を旅していた。自然精霊の力を借りる術を扱うことができる稀有な存在。性格はド天然。
カイ・ローレンス: 17歳。「悪魔狩りの勇者」、「スペル・ブレイカー」として伝説に名を残す男。50年前に悪魔を討伐し、封印するも、悪魔の最後の抵抗によって自分自身も封印されてしまう。世界にかけられた呪いを解く鍵であり、世界の唯一の希望。勇者復活の使命を帯びたリューラによって、ついに封印より解き放たれる。
ケイトリン・クシャーレス: 黒マントを羽織った陰剣士。常に陰からリューラを監視し、彼女の使命遂行を見届ける。
ゲルダ・ビア: 山でリューラを襲った盗賊の頭目。リューラにいい様にあしらわれ、街に入った彼女を執拗に狙い続ける。
リーンフィア: かつての女王。悪のスペル・キャスター。全世界に対してとんでもない「呪い」をかけ、姿を消した。

スペル・キャスター: 呪文使い。
スクロール: 魔法の力が込められた紙。書かれた文面を読めば、それだけで誰でも魔法を行使することができる。1枚のスクロールに対して1つの魔法が秘められている。魔法を極めたごく少数のスペル・キャスターだけが作ることができる。
スペル・バインダー: 呪文が書かれたスクロールを束にして綴じた冊子。
悪魔（あくま）: 50年前、突如として世界に溢れた人類の敵。恐るべき呪文を操り、人間の悲鳴を聞くことだけを好む。どんな武器も呪文も通じない無敵の体を持つ。
スペル・ブレイカー（スペル・ブレイク・トリガー）: あらゆる呪文を解除することができる選ばれし人種。悪魔を滅ぼすことのできる唯一の存在であり、「勇者」と呼ばれた。