エンジェル・ハウリング
エンジェル・ハウリング | |
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著者 | 秋田禎信 |
イラスト | 椎名優 |
ジャンル | ファンタジー |
連載 | |
連載誌 | ドラゴンマガジン |
期間 | 2000年6月号 - 2004年3月号 |
回数 | 全40回 |
発行 | 富士見書房 |
文庫版 | |
レーベル | 富士見ファンタジア文庫 |
期間 | 2000年10月 - 2004年10月 |
巻数 | 全10巻 |
発行 | 富士見書房 |
『エンジェル・ハウリング』(Angel Howling)は、秋田禎信のライトノベルシリーズ。イラストは椎名優。
2000年4月から2004年1月にかけて『月刊ドラゴンマガジン』で連載。
文庫は富士見ファンタジア文庫(富士見書房)刊、全10巻。
概要[編集]
少女フリウ・ハリスコーと女暗殺者ミズー・ビアンカの二人の主人公が織り成す二つの物語は、時に平行し、時に交差する。世界の滅びの鍵を握るとされる未知の精霊「アマワ」を巡る、謎と陰謀が交錯するザッピング・ファンタジー。
本作は『月刊ドラゴンマガジン』に連載された『フリウ編』と、文庫書き下ろしの『ミズー編』の2編で構成されており、どちらか片方だけを読み進めてもそれぞれ独立した物語として成立するように作られているが、両方合わせて読むことで初めて物語の全貌が明らかになるという仕掛けになっている。
『フリウ編』の連載は『ドラゴンマガジン』2000年6月号より、『魔術士オーフェン・無謀編』の連載終了と同時にスタートし、2004年3月号をもって全40回で終了した。文庫は全10巻が刊行され、奇数巻(1,3,5,7,9巻)が書き下ろしの『ミズー編』、偶数巻(2,4,6,8,10巻)が連載をまとめた『フリウ編』となっており、2つのストーリーが交互に進行する形で展開されている。
2009年12月に発売された『秋田禎信BOX』には、『エンジェル・ハウリング』完結後の後日談となる新作の長編が、『ミズー編』と『フリウ編』それぞれ1本ずつ書き下ろされた。
ストーリー[編集]
フリウ編[編集]
精霊ハンター見習いの少女フリウ・ハリスコーは、手練のハンターである養父ベスポルトと二人、硝化の森に近い高地の村の外れに暮らしていた。かつて彼女が引き起こした村の大惨事から8年、村人たちからは忌み嫌われながらも、フリウはそれなりに平穏な日々を送っていた。しかしある日、遠い帝都からの使者「黒衣」の部隊と、流浪の暗殺者ミズー・ビアンカが、それぞれの目的のためにベスポルトを狙って村に現れたことで、フリウの運命は大きく揺るがされることになる。
ミズー編[編集]
工房都市イムァシアで「絶対殺人武器」になるべく育てられたミズー・ビアンカは、滅亡した故郷を去って流れの暗殺者となった。ある時、彼女の前にアマワと名乗る謎の人物が姿を現し、ミズーは自分が双子の姉アストラ・ビアンカから「契約」を相続したことを告げられる。記憶から抜け落ちてしまった姉の幻影を追い求め、ミズーは与えられた「契約」の謎を解き明かす旅に出る。
外伝[編集]
- 氷海口碑
- 氷海を舞台とした本編の前時代にあたる伝記。作者の公式ウェブサイト『モツ鍋の悲願』で連載されていたが、サイト移行に伴って未完のまま終了し、削除された。
- スィリーズ・アワーズ
- 精霊スィリーがフリウと出会う前の、スィリーと精霊仲間たちの交流を描く。『ファンタジアバトルロイヤル』に掲載され、『秋田禎信BOX』に再録された。
- ウィッチング・アワー
- 氷海が舞台で、記憶のない少女ピアス・ウィッチクラフトがジュディアやラオルスタン・メイジュらと共に氷海の伝説に挑む。未発表。
- マザーズ・ミラージュ
- ミズーの娘アストラ・ビアンカ・ヒーティースが守護精霊アストラに導かれ、精霊アマワ抹殺に旅立つ。未発表。
- グリーン・ゴースト
- 奴隷とされ信仰を失ったミッショーの少数部族出身のメール・エサミィが主人公。未発表だが『モツ鍋の悲願』に冒頭の一部が掲載された。
登場人物[編集]
- フリウ・ハリスコー
- 『フリウ編』の主人公。硝化の森に近い高地の村に住む念糸使いの少女。眼帯をかけた左眼には、生まれつき精霊を引き寄せて閉じ込めてしまうという「水晶眼」が収まり、その中に破壊精霊ウルトブライドを宿している。8年前、精霊の力を利用しようと企んだ者たちがウルトブライドを解放させてしまい、多くの村人が犠牲となった。事件以降、フリウは村人から恐れられ、死んだ両親に代わって養父となったベスポルトと共に、村の外れに建てた小屋に住んでいる。
- ミズー・ビアンカ
- 『ミズー編』の主人公。流浪の女暗殺者。幼少の頃に工房都市イムァシアの塔に幽閉され、「絶対殺人武器」と呼ばれる最強の暗殺者となるべく徹底的に殺人技術を叩き込まれながら育った。熱を操る念糸使いであり、獣精霊ギーアを従える精霊使いでもある。
既刊一覧[編集]
文庫[編集]
富士見ファンタジア文庫 (全10巻)
- エンジェル・ハウリング1 獅子序章 ―from the aspect of MIZU ISBN 4829113049 2000年10月17日
- エンジェル・ハウリング2 戦慄の門 ―from the aspect of FURIU ISBN 4829113405 2001年4月20日
- エンジェル・ハウリング3 獣の時間 ―from the aspect of MIZU ISBN 4829113839 2001年10月19日
- エンジェル・ハウリング4 呪う約束 ―from the aspect of FURIU ISBN 4829113952 2002年1月18日
- エンジェル・ハウリング5 獲物の旅 ―from the aspect of MIZU ISBN 4829114452 2002年7月18日
- エンジェル・ハウリング6 最強証明 ―from the aspect of FURIU ISBN 4829114649 2002年10月19日
- エンジェル・ハウリング7 帝都崩壊(1) ―from the aspect of MIZU ISBN 4829115858 2004年1月20日
- エンジェル・ハウリング8 帝都崩壊(2) ―from the aspect of FURIU ISBN 482911603X 2004年4月20日
- エンジェル・ハウリング9 握る小指 ―from the aspect of MIZU ISBN 4829116315 2004年7月20日
- エンジェル・ハウリング10 愛の言葉 ―from the aspect of FURIU ISBN 4829116560 2004年10月20日
単行本[編集]
- 秋田禎信BOX 第2巻「エンジェル・ハウリング」 ISBN 9784904376140 2009年12月22日
関連商品[編集]
画集[編集]
- エンジェル・ハウリング 硝化の声 椎名優画集 ISBN 4829191309
ドラマCD[編集]
- エンジェル・ハウリング1 獅子序章 ―from the aspect of MIZU MMCC-4029 2002年7月25日
- エンジェル・ハウリング2 戦慄の門 ―from the aspect of FURIU MMCC-4031 2002年9月25日
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